坂下

みなさん、こんにちは!
家庭教育推進協会の坂下です。

 

先日、とても嬉しい出来事がありました。

中学2年の頃に不登校になり、訪問カウンセリングを通して復学を果たしたYちゃんが、二十歳になったと連絡をくれたのです。

「一緒にお酒を飲みましょう!」と誘ってくれ、大学三年生になった彼女と久しぶりに再会しました。

 

中学生だった頃の姿を思い出すと、当時は不安や葛藤でいっぱいでした。

それでも支援を重ね、少しずつ自分のペースを取り戻し、学校に戻ることができた。そのYちゃんが、今では未来を語り、大学生活を送っている姿に、胸がいっぱいになりました。

 

乾杯のあと、「不登校の時のこと覚えてる?」と聞くと、彼女は「学校に戻った日のことは今でも鮮明に覚えています」と話してくれました。具体的な日付まで覚えているほどです。

「あの時は辛かった?」と尋ねると、「休んでいたときはダラダラしてたな〜くらいしか記憶がないです。学校に戻る日は緊張したけど、それ以外はあんまり覚えてないんですよ〜」と笑いながら答えてくれました。

あの経験を“苦しい過去”ではなく、“自分が乗り越えた経験”として整理しているのだと感じ、安心しました。

さらにYちゃんはこう言いました。

「自分でもよく頑張ったと思うんです。あの時に学校に戻れてなかったら今も大学にも行けなかったし、人生が違っていたかもしれない。そうならなくて本当に良かったです」

この言葉に思わず胸が熱くなりました。

不登校そのものが“人生の失敗”ではありません。しかし彼女の中には「学校に戻りたい」という気持ちがあり、それを実現できたからこそ、今の自分頑張れたと言えるのでしょう。

それはまさに、自己肯定感につながる大切な力です。

 

実は、Yちゃんとは今でも年に数回、カウンセリングを続けています。といっても、深刻な相談というより「最近どう?」と気軽に話すような雑談の時間です。

けれども「安心して話せる場所」があることが、彼女にとって心の支えになっているのだと思います。支援は復学で終わるのではなく、その後も人生を支えるつながりとして続いていくのだと改めて感じます。

 

ここで、今まさに不登校で悩んでいる親御さんにお伝えしたいことがあります。

「子どもは必ず成長していきます」


今は出口の見えないトンネルのように思えても、決して希望が閉ざされるわけではありません。

Yちゃんのように、不安や葛藤を抱えながらも一歩ずつ歩みを進め、未来を切り開いていく子どもたちがたくさんいます。だからこそ、「うちの子も大丈夫」と信じてあげてほしいのです。

もちろん、一人で抱え込むのはとても辛いことです。だからこそ、私たちは訪問カウンセリングや家庭教育の学びを通して、親御さんと一緒に子どもを支えていきたいと考えています。どんなに小さなことでも、どうぞ安心してご相談ください。

 

最後に、Yちゃんに別れ際に伝えた言葉を、この記事を読んでくださっている皆さんにも贈りたいと思います。

「これまで頑張ってきた自分を信じて、これからもきっと大丈夫。応援しています」

子どもにも、そして親御さんにも、必ず乗り越える力があります。その力を信じて、共に歩んでいきましょう。